~子どもへの絵本のおススメ~

~子どもへの絵本のおススメ~

親子の読書タイムにおすすめの絵本を一冊、ご紹介します

「チムとゆうかんなせんちょうさん」  作:エドワード・アーディゾーニ 訳:せたていじ 福音館書店

船乗りになりたい小さな男の子チムが、ひとりで大きな船に乗り込むことから話しは始まります。
「お前はただ乗りだからその分だけ働かなければいかん」船長にそういわれ、チムは一生懸命働きます。
甲板の掃除や料理、辛い仕事を一生懸命にやるチムはやがて船員たちの人気者になっていきます。
そして大きな冒険が始まります・・・

ストーリーとしては奇をてらったところは何もありません。
ですが、船乗りになりたいという自分の夢に近づく為にチムが経験する様々なこと
=責任をとるということ、役割を果たすということ、皆と力をあわせること、周りに感謝すること・・・
が、文の端々に、絵の隅々から溢れてくるような本です。

作者、アーディゾーニは1900年~79年を生きました。
この作品は彼が5才の息子の為につくったお話です。
父親として息子に伝えたいことは彼の生きた時代の20世紀から、今日の私達の21世紀まで、
もしかして何も変わっていないのかもしれません。

もちろん男の子向けの本というわけではありません。どうぞ、女の子にも読んで差し上げて下さいね。
ページ数は50ページ程度、少し長いなと感じるお子様には何日かにわけても読んでいくのもいいですね。

幼稚園の頃は読んでもらって楽しみ、小学校にあがってからは一人で読んで楽しむ・・・長く楽しめる本です。
そして、子どもだましではないからこそ、大人も楽しめる本です。

小ささを感じさせないチムの役割の果たし方は私達、大人の心にも訴えかけてくるものがあります。

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